盛和塾 読後感想文 第八号

 “利他の経営の真髄とは” の中で山形酸素(株) 社長 大場正仁さんが “私どもは流通商社ですが 一部メーカーポジションで物事を考えはじめています。LPGの需要を拡大する為の商品を低コストで、幅広くご利用いただけるものを手掛けています。ー私業だけの問題ではなく、安定供給、保安、技術力の向上強化とあわせ、地域のため、業界のため、そしてすべての世のため、人のため、本当に自問自答しながら、やっていくつもりです”、と言っておられます。

これは新しいことを成し遂げていくことの例と考えられますし、これは利他の心の実践だと思います。強烈な想いをもって新しい事業に挑戦していかれる様子が私には大変参考になり、新しい時代を開く方法だと思います。 しかし、新しい時代を開く、新しい分野へ挑戦して行く為には、必要な人材、技術、資金、設備を調達する、新しい市場への参入等を必死に考え、実行に移すという大きな仕事が待ちかまえています。チャレンジする強烈な意志力が求められます。

“利他の経営を問い直す” 塾長は “27歳で会社を始めた時から、明確な利他という思想があったわけではありません。30数年間、社業に精魂を込め、打ち込んでくるなかで到達した心境が「利他こそ最高の行為」” だったとおっしゃっておられます。それは常に謙虚さを忘れずに自分を磨いてきたことによって到達したものと述べられています。

これは私にとって非常に大事なことです。“利他の心” は社業に精魂を込め打ち込んではじめて、自ら、得られるもの。塾長や他の成功した人々の考え方、思想を勉強しても、実行しないことには、“利他の心” は解らないと私は捉えています。

経営者が “利他の心” を社員に説く場合、単に理念を説くのではなく、経営者の日常の言動からにじみ出てくるものがあって社員か方々が理解、納得し、“利他の心” を実践して行くことになると思います。 会社の目的を “全従業員の物心両面の幸せ” と定めたとしても、どうして私が縁もゆかりもない人間を生涯面倒みなきゃいかんのか、と自問したと塾長は述べられています。すなわち迷い迷って進んで行かれた様子が解ります。 しかし、一旦、自分を納得させた場合は、従業員の為に尽くす、休みなしで働くことが当たり前のようになった。土曜日、日曜日も働く、秘書が3人も必要となる、こうした毎日の積み上げが修業となり、ずっと続けてやっていくうちに “利他の心” が体に心に芽生えてきた、と塾長は言われています。

“利他の心” は “人に説く” そして実践、後ろ姿で教えていく。“利他の心” の考えを知っていると、“利己の心” の抑止力になる。知っているのと知らないのでは人生が大きく変わる。会社の組織を作って “利他の心” を浸透させるのではなく、“説いて”、実践することが、大切であると、思います。

“利他の心” を持ち続ける為には “反省のある人生”、どう成功しようと、またどういう逆境になろうと、常に反省して身を処していくことが大変大事と塾長は述べられています。毎日 “反省” する時間、5~10分をとって実践していくようにします。

(株)ユーハイム代表取締役社長 河本武さん “長い目で人を育てる” は、なかなか出来ないことですが、河本さんの教育― “人を育てる” は、すべての組織、家庭の中で、実践出来るもので、あきらめず、一歩一歩 “人を育てる” 努力をすることが必要と思いました。

英語のEducationは “引き出す” という意味です。動機付けをすることにより本人の才能・能力を “引き出す” “育てる” ということだと思います。“意欲5原則” 1. 公平に扱う 2. 目標を与える 3. 情報を流す 4. 参画させる 5. 本人の意志を尊重する、は実践することにしました。心のない人間はいくら頭がよくても駄目で “企業にとって本当に必要なのは心の偏差値が高い人なのです”。これは私が25年間失敗を繰り返した結果わかったことでした。