盛和塾 読後感想文 第三十三号

情熱が時代を開く 

世の中には燃えない人があります。新しい材料を見つけたり、新しい住宅のパンフレットを見せても調査もしないし、まったく興味を示さない人もおれば、自分でその材料の調査をしたり、新しい住宅のパンフレットを読み、その工法を研究する、燃える人もいます。 

私は “きづき” という題で毎週、その週に気付いたことを全従業員に配信しています。ところが、従業員からの反応がないのです。賛成意見、反対意見も聞こえてこないのです。 

新しい事業を立ち上げて、頑張ってくれる従業員を生み出していくのには、どうしなければならないのか、未だにもがいております。自分の熱い想いを、あらゆる機会を通して伝えていき、従業員が会社経営に参画出来る環境作りをしなければならないと思っています。私自身が、強烈な願望を抱いて目標を追い続けることが、又どうしても新しいプロジェクトを成し遂げるのだと、毎日自分自身を叱咤激励するべきだと思っています。 

値決めは経営である 

経営の原点12ヶ条 6. “値決めは経営” について塾長は、 “お客様が喜ぶ値段の一番高い点を瞬時に射止める。” と言われています。売値は基本的には市場によって、お客様の受け入れられる価格によって決まります。お客様が受け入れられる価格をどのようにして見つけるかがビジネスのスタートポイントだと思います。 

お客様が喜ぶ値段は、売上げ総利益が極大になる値段、すなわち、一つの商品の総利益×売上数量が極大になるということだと思います。値段を決定する要因は、マーケットの大きさやセグメント、商売する地域、時間帯、商品の運搬手段等、様々な点を考慮する必要があります。販売促進の方法や商品の特徴によっても、お客様が受け入れる価格は異なります。独創的な製品であれば、その製品価値に対してお客様の払ってくれる価格が正しい値段といえます。 

値段を決定するのには、目標利益、材料費の削減度、新材料の使用、製造工程の改善を通じての製造原価の削減等、経営全般を考慮して決定する必要があります。従って塾長は、 “値決めは経営トップの仕事” と言われているのです。 

製造業においては、“新しい技術開発を行うのが技術屋の仕事と思いがちだが、そうではなく、どうやって生産コストを下げるかを考えることこそ技術屋の仕事なのだ。” と塾長は考えています。 

売上を最大限に、経費は最小限に 

経営の原点12ヶ条 5. “売上を最大限に、経費は最小限に” について塾長は、“入るを量って出ずるを制する。” と述べられています。私は、こうした努力を毎日続けていくことが最も困難ですが、挑戦していくつもりでいます。 

“売上を極大にし、経費を極小に” ということは付加価値の向上と同じだと思います。従って、京セラでは全従業員が理解し易いような方式―アメーバ経営を導入し、全員経営参加のシステムが必要だった。一時間当たりの付加価値を全従業員に公開することにより、従業員が経営に参画することが可能になったと思います。 

常識にとらわれず高収益を目指す為には、販売管理費を抑える手法がある。 

売上を最大にする為には、必死に営業努力をすることが、重要だと思います。その為には、外部の人々に会うことや、今あるお客様とのコミュニケーションを密にし、どういう要望があるかを知る必要があると思います。 

経費を極小にするには、経費を細分化して、各担当部署が、経費削減する為の情報を適宜提出する必要があると思います。 

日々採算をつくるということは、経営のかじ取りを毎日することだ、と思います。何が現場で起きているのか把握してく必要があります。改善点があれば、直ちに行動に移すことが重要です。 

利益を出すための経営のやり方、健全資産の原則、当座買いの原則は、私共でも直ちに実行に移すことが出来ます。 

売上を伸ばしていく為には、能力を未来進行形で考え、より高い目標を目指していくことが、必要だと思います。自分の能力を信じる従業員集団を作ることが、経営者の仕事だと思います。又、目標を従業員と絶えず共有し、確認しあう努力が重要だと思います。