盛和塾 読後感想文 第五十三号

心をベースとして経営する 

会社の発展のために、従業員の物心両面の幸せのために一人ひとりが努力する。経営者も命をかけてみんなの信頼にこたえる。働く仲間の信頼に応える仕事をする。そのような仲間を信じ、私利私欲のためではない、社員のみんなが本当にこの会社で働いてよかったと思う、すばらしい会社を目ざす。仲間との心での結び付きをベースとして経営する。 

人の心は移ろいやすく変わりやすいものです。しかし、仲間を信じ合える会社にするために、経営者も従業員も絶えず、信頼関係を維持し続ける努力が必要なのです。そのためにエネルギーと時間を費やすことが大事です。そうした努力のもとに強い心のつながりをベースとした経営が可能なのです。 

判断の基準をどこにおくか 

経営の原点に立ち返る 

私たちは絶えず厳しい経済環境にさらされています。しかし、この厳しい経済環境の中にあっても、家族、従業員、社会のために “自分の企業は自分で守る。” という気概を持ち、たくましく、生きていかなければなりません。 

昨今の世相が混乱する時に企業を守り、発展させていくためにはどういう判断をするかが重要です。経営哲学が必要なのです。経営トップの経営思想・哲学、それを共有する従業員、こうした正しい経営判断基準が大事なのです。 

経営哲学、人生観、倫理観、考え方が経営にとって不可欠なのです。 

判断基準としての哲学の必要性 

経営哲学、人生観、倫理観、考え方が明文化されておらず、会社の短期的な業績をもとに、能力や熱意をもとに、人間を登用する企業が多く見られます。従業員を能力だけで判断し、能力のある人間ばかりを次から次へと登用することになります。 

経営者の中には地位と権力を手にすると、自分を規制する倫理観、判断基準がないがために、自分の都合の良いように意思決定をしてしまうことが多々あります。正しい判断基準 - 何はしてもよい、何はしてはいけない、という哲学がないために、不正行為に走らせてしまうのです。 

純粋性の高い、美しい哲学をもつ 

アメリガでは一般のワーカーは決められた仕事をしているだけであって、どのように彼らを動かし、どのように利益を出していくのかはトップの能力によるものだ。従って、トップはボーナスをもらうことは当然であり、利益の一部はトップが手にしても決しておかしくない。一般のワーカーは命令されたことをしているだけで、会社の利益に貢献はしていない。 

トップはリーダーです。リーダーは集団のため、自己犠牲を厭わないものなのです。こうした人がリーダーとしての資格があるのです。 

こうした考え方は一夜にして理解してもらえるとは思いません。根気よく、トップはどういうリーダーであるかを説いていく気構えが必要なのです。