盛和塾 読後感想文 第138号

エネルギーを部下に注入する

リーダーが情熱を込めて事業の目標やプロジェクトの意義を部下に話し、彼らの士気を、自分と同じレベルにまで高めることができれば、事業を成功させることは可能になります。自分のエネルギーを部下に注ぎ込むのです。これにより、チームのエネルギーレベルはリーダー自身のエネルギーよりもさらに高くなるそうです。 

部下がそのプロジェクトに協力することを簡単に承諾しただけの場合は、成功への可能性は低いでしょう。もし部下が“全力を尽くします”と言ってくれたら、おそらく半分は成功するでしょう。しかし、もしリーダーが自分のエネルギーを注入し、彼らが、そのプロジェクトは自分たちのものと考えるようになれば、プロジェクト90%成功するでしょう。 

部下がどのぐらいプロジェクトに対し、情熱を持っているかを知り、部下が情熱で燃え上がるまで、自分のエネルギーを注ぎ込むこと。これがリーダーとして最も重要な任務です。 

リーダーとして目標をいかに実現するか

立てた目標をリーダーとしていかに実現するか、そのためにリーダーの持つべき考え、取るべき具体的な方法についての講話です。 

  1. 明確な目標を立て、その目標が達成できると心から信ずる
  2. 目標達成の具体的方法を検討し、考え続ける
  3. 目標を達成する方法を部下に対して丁寧かつ具体的また明確に指し示し、できるという自信を持たせる
  4. 部下の意見を聞き、採用することを通じて、経営の参画意識を持たせる
  5. 日々採算を作る、損益を見るのです 

一.明確な目標を立て、達成できると信じる

リーダーは明確な経営目標を作ると同時に、目標達成できると自ら信じていなければなりません。自分自身が信じていないような経営目標を、いくら話しても効果はなく、まずは自分が目標達成を心から信じなければならない。 

“自分の会社をこうしたい”“こういう形を目指したい”というその人の強い願望こそが、会社そのものを作っていくのです。経営目標には、その経営者の願望が反映されていなければならないのです。 

さらにその願望が“従業員のため”“世のため人のため”という気高い純粋な思いに裏付けられたものであれば、その企業は限りなく成功へと近づいていくことができます。 

素晴らしいリーダーとは、強く気高い思いに裏付けられた、その集団の“あるべき姿”“理想的な目標”を描ける人です。社長はその会社全体の“あるべき姿“ を描ける人です。 

“あるべき姿”とは“理想像”であると同時に、具体的な目標です。単一の目標ではなく、受注、生産、売上、利益といった一つ一つの数字を目標として掲げることもしなければなりません。と同時に、従業員のモラル、つまり士気や会社全体の風土といった側面もあるのです。 

同時に、リーダーは、その目標達成できると心の底から信じなければなりません。高い目標を掲げても、リーダー自身が“達成できないかもしれない”と思っていたのでは、いくら理想的な素晴らしい目標であったとしても、達成することができません。 

イギリスの哲学者ジェームス・アレンは、その著書“原因と結果の法則”において次のように述べています。 

“人間を目標に向かわせるパワーは、自分がそれを達成できるという信念から生まれます。疑いや恐れは、その信念にとって最大の敵です”。これが経営の舵取りを行うリーダーこそが拳々服膺(けんけんふくよう、心にしっかりと止め、忘れないようにすること)して肝に命じなければならないということだと思います。なぜならば、自分で目標を立てておきながら、往々にしてすぐに“このような難しい条件がある”と後ろ向きに考え始める人が多いからです。 

少しでも“これは難しい”と思ったら、絶対に物事は成就しません。“絶対に実現できる”と自ら信じ込ませることが必要なのです。“自分がそれを達成できる”という信念こそが人間を目標に向かわせる最大のパワーになるのです。 

意欲的な事業計画として、売上を倍増する計画を社長が掲げたとします。その時、社長自身が“倍増は間違いなくできそうだ”と思っているのか、それとも“倍増とはいっても、実際はなかなか難しい”と思っているかで結果は全く異なったものになっていきます。 

このリーダーのメンタリティーは、そのまま幹部社員、一般社員にも伝わり、会社の中に広がっていくということです。目標に対してリーダーである経営者が“絶対達成できる”と本当に信じていれば、その思いが部下にも伝わっていきます。 

売り上げ五倍、一兆円企業を目標に掲げた京セラ

稲盛塾長は京セラを経営してくる中で、次々に新しい目標を掲げ、実現してこられました。当時、京セラにとっては不可能とも思えるような目標も数多くありました。1984年1月、経営スローガンでは“一兆円企業を目指して”という目標を掲げました。当時、京セラのグループの売上は、二千五百億円ほどでした。次年度の目標は三千億円でした。その時“一兆円企業”という目標を掲げたのです。 

幹部社員の多くは‘そんな壮大な夢が実現するのだろうか”という疑念を持っていたと思います。“何を驚いているのだ。今の事業規模である二千億円のたった五倍じゃないか”と幹部社員に稲盛塾長は話したそうです。“たかが五倍”というメンタリティーが、目標を掲げるリーダーに求められるのです。そう信ずることで、不可能と思えるような一兆円という目標が、達成できるような気がしてくるのです。 

そして京セラは2015年、売上一兆六千億円に迫る会社になっているのです。 

  1. . 具体的、論理的な方法を検討しつづける

リーダーが自ら立てた目標を達成するために、具体的な、理論的な方法を検討し続けます。目標数字、あるいは言葉にして掲げるだけで良いというものではありません。どうすればその目標を達成できるのか、その達成に至るプロセスを事細かに考えていきます。そのプロセスは、誰の目から見ても合理性のある、論理的なものでなければなりません。 

強く思えば思うほど、物事を実現し、成就するというのは真理ですが、“思う”ということだけにとどまっていては実現しません。 

“どうしてもこの事業を成功させたい”“この高い目標を実現させたい”という強烈な願望を心に抱いたなら、当然のこととして、その願望を達成するための戦略、戦術を理知的に考え尽くします。どういう手法を使い、どういう順序で進めていけばいいのか、目標を掲げるリーダー自身がよく練っていかなければなりません。 

目標を本当に達成したい、計画を成就させたいと思っているならば、次から次へと湯水のごとく方法論が思い浮かんでくるはずです。もし方法論が浮かんでこないならば、おそらくまだまだ思いが足りず、それほど強い願望ではないということです。 

次々に湧いてくる方法論は、一回検討するだけでは不十分です。綿密なシュミレーションを繰り返し行うことが大切です。特に新しい事業展開する場合には、頭の中で、実際に進出した時と同じような状況を想定しながら、それに対する具体的な方法を組んでいきます。そして成功して、目標を達成した喜びにあふれた場面を想像することができるほどまで、シュミレーションを繰り返し繰り返しやっていきます。 

シュミレーションの結果、達成した目標が空でくっきりと鮮明に見えるようでなければ、目標実現しません。 

シュミレーションを繰り返し、見えてくるまで考える

1984年に創業した第二電電(現KDDI)の場合も、シュミレーションの繰り返しの結果、目標達成することができたのです。 

巨大な国営企業、電電公社(NTT)が相手という、リスクの高い壮大なビジネスに挑戦するわけですから、本当であれば、不安で、逡巡しながら進めなければならなかったのです。しかし稲盛塾長は、国民のために安価な通信料金を実現しようと強く思い、第二電電を創業してから上場を果たし、KDDIの原型を作るまで、シュミレーションを続け、考え尽くしてきたのです。 

稲盛塾長には、一抹の不安もありませんでした。第二電電が成功していく様が、何年も前から全部見えていました。つまり二年先、三年先に起こってくることを“これは必ずこういう経過をたどって、こういう結果になるから、我々としてはそれにこういう風に対応していこう”と言い切って、経営の道筋をずっと説明していきました。 

NTT、日本テレコム、日本高速通信という競合相手があり、相手の出方によっては第二電電の方法、打つ手も変えざるを得ないと思っていたのですが、実際には第二電電の方法を変更する必要がなかったのです。実際にはシュミレーションした通りを実行することとなったのでした。 

新電電による市外電話サービス開始にあたっての料金体系がそうでした。一九八七年九月のサービス開始の時、NTTは、東京-大阪間で三分四百円、第二電電は三分三百円で設定しました。名古屋-神戸間では、NTTは三分二百六十円、第二電電は三分百三十円と半額に近い料金設定をしました。 

全体で20%割安という料金設定は、一年も前に稲盛塾長が第二電電の幹部社員に明確に言っていた数値と全く同じだったのです。それは“NTTの現在の料金に対して、第二電電がどれぐらいの料金設定をすれば、ユーザーの満足を得られるだろうか”“採算上をクリアしたうえで、最低でもこれくらい割安に設定しなければならないのではないか”と繰り返しシュミレーションをした結果が全体で20%割安という数字でした。 

第二電電の経営では、夜も寝られない位に考え抜き、必死に努力をしました。不安は一切なかったのです。事前にシュミレーションを繰り返して、事業が成功する姿、一生が実現する姿がカラーで見えていたのでした。 

一旦経営の目標を設定し、自らその実現を信じると同時に、具体的に、どうやって達成するのかという戦略・戦術的な方法、手段について、繰り返しシュミレーションを行い、見えてくるまで考え抜いていくのです。 

三.達成する方法を示し、自信を持たせる

リーダーは目標を達成する方法を部下に明確に示すと同時に、そのことを通じて部下にできるという自信を持たせるようにしなければなりません。 

リーダー一人では会社の目標を達成することは困難です。リーダーは自分のみならず、幹部社員、全従業員と目標を共有し、シミュレーションした目標達成に至るプロセスを説明した上で、それが必ず成功するのだということを全員に信じ込ませなければなりません。 

リーダーが強烈な願望を持ち、高い目標を掲げても、その集団のメンバーがその目標の実現を自分のこととして捉え、懸命に努力してくれなければ、決して目標は達成できません。 

リーダーは集団の心をとらえることができなければなりません。集団の全員が“何としても達成しよう”と思わせることが大切です。リーダーは集団に生命(いのち)を吹き込み、全員のベクトルを合わせ、目標に邁進(まいしん)させるよう、導いていくことがリーダーとしての役割なのです。 

目標を共有する具体的な仕組みとしては、会社全体の経営目標を組織ごとにブレイクダウンし、組織の最小単位に至るまで、明確な指針となるように細分化することが必要です。目標社員一人一人が具体的に理解できるように、細分化して、わかりやすくしていくことが求められます。 

また年間の目標のみならず、月次の目標も設定し、各人が月々の、また日々の目標を正確に認識し、着実にその目標を果たすことができるようにします。そうすることで、一人ひとりのメンバーが“自分の目標はこうであり、自分は今その目標に対してどの程度進歩している”ということが明確にわかるようになり自主的に、また自信を持って目標達成に邁進することができるようになっていきます。 

同時に、部下と目標を共有し、目標達成の熱意を経営者と同じレベルにまで引き上げ、部下に心底から目標の実現を信じてもらうようにすることが大切です。リーダーが持つ情熱やエネルギーを部下に注入するのですが、“エネルギーを注入する”とは、相手の心、気持ちを励起(れいき)させることです。励まし、ヤル気を起こすことです。自分の部下、自分の周囲の人たちの気持ちを高揚させて、“分りました。一緒にやりましょう。どんな困難があろうとも、なんとしてもこの目標達成しましょう”と言ってくれるようにするのです。 

仕事の意義と方法を示してきた京セラ

新しい仕事・注文をとってくるために、客回りをしてきたのですが、その時“他社ができないような難しいものはありませんか”と言って稲盛塾長はあえて難しい注文をもらって帰りました。しかし、“この注文をとってきた。頑張ってくれ”と安易に従業員には渡しませんでした。大変忙しい毎日を従業員は過ごしていました。稲盛塾長は出張から帰って、部下に集まってもらい、“今日はA社に行ったら、真空管の技術者からこういう話があった。こういうものはできませんかと言われた”というふうに、商談の様子を事細かに手に取るように説明しました。 

“この絶縁体はA社が作る放送局用送信管のこの部分に使われる。形状が複雑で、今もっている技術で作るのは難しいので、新しい加工方法が必要だと思う。この送信管は放送局が完成を一日千秋の思いで待っており、この技術を応用することで、もっと幅広い事業展開も可能になる” 

注文を取ったときは、その部品が組み込まれる製品はどういう用途に使われ、さらには社会でどういう役割を果たし、社会がどう変わっていくのかということにまで部下に話しました。社会的にも会社にとっても、大変意義のある仕事であり、その重要な製品をこういう方法で作ろうと具体的な話をするようにしていました。 

それでも顔を見れば“難しい”という顔をしています。“こうすればできる。こうすればいけると思う”と方法まで示し、部下がその気になるまで一生懸命に話しました。 

“やれ”“がんばれ”というのではありません。なぜがんばらなければならないのか。なぜがんばるに値するのか、社会的意義、会社にとっての意義、お客さんの立場までよく話した上で、こと細かく具体的な方法を説明していきました。 

“どうしてもやり抜くのだ”という顔つきになるまで、二回も三回も繰り返し繰り返し話をしました。顔を合わせれば、その都度呼び止めて再度話をしました。 

四.部下の意見を聞き、正しければ採用する

目標を達成するための方法について部下の意見を聞き、それが正しければ採用するということも大切なことです。これは良いアイディアを採用すると同時に、部下に経営への参加意識を持ってもらうという意味があります。 

トップダウンで決めてしまうのではなく、目標達成のための計画策定段階から、部下を巻き込み、“自分たちが立てたものである”という意識を全員に持ってもらうようにします。 

“上から指示されたから、仕方なく”と思いがちです。つまり自ら設定した目標に従って任務を遂行しているわけではありません。そうしますと、消極的な姿勢をとるようになってしまいます。 

京セラではそれとは逆に、社員に向かって“皆さんもぜひ知恵を出して私と一緒になってこの会社の経営を考えてください。”と言って参加を求めていったことで、“社長が私にこんなに期待してくれているのか。それならば、私も、この会社はどうすればうまくいくのかを考えて、期待に応えていこう”と自分から経営に参加し、会社を少しでも良くしていこうと活発に意見を出してくれるようになったのです。 

しかし一方では部下を集め、意見を聞いた上で立てた計画が、目指すべき目標とあまりにも乖離していた場合には、トップの意思として、高い目標を設定し直すということもしなければなりません。その場合でもなぜそのような目標を目指すのか、懇々と部下に説明し、部下が当事者意識を持って納得してその目標を受け入れるまで、徹底的に話し込んでいくことが必要です。 

一部の幹部がいくら采配をふるって経営に全力を尽くしても、たかが知れています。会社に住む従業員一人一人が、自主的に創意工夫に努めることが何よりも大切です。 

五.ど真剣に気を込めて日々採算を作る

リーダーは集団を目標に着実に導いていくために、日々採算を作ること、つまり気を込めてど真剣に一日いちにち採算を考えて、損益計算する必要があります。 

経営リーダーの目標とは、年間の売上目標、利益目標と、経営計画です。年間売上、年間利益は日々の業績の積み上げです。毎月の積み上げなくしては、年間の大きな経営目標を実現することができません。 

リーダーは月末になってから経理から出される損益計算書を見て経営するのではなく、毎日の売上や経費を見て、採算を作っているのだという意識を持って、日々損益を考えながら、経営に当たらなければなりません。 

事業とは毎日数字の動きを追っていかなければならないものです。しかし、そうすると“ただひたすら頑張って一日を過ごせば良いのであって、採算はその成り行きで出てくるのだから、二の次でいいのだ”と思う人がいるかもしれません。 

しかし、事業というのはリーダーの意思で行うものです。リアルタイムで経営数字を見ながら、予定した目標に対して進捗が遅れている場合は“この製品を売り込む新しい市場は無いだろうか。A社に営業に行き、こういう提案をすれば、きっと使ってくださるはずだ”と新しいアクションを考え、実行に移していくはずです。 

あるいは徹底的にコストダウンを図る場合、もっと安い購入先はないか、製品の品質はそのまま保ちながら、大体材料使用できないかと、また無駄な経費がないか、徹底的な経費最小の取り組みをします。 

このようにして、リーダーは損益を作っていくのです。そういう意味で採算を作ることができるのです。リーダーの意志と努力で、売上を増やすことも経費を抑えることも可能になるのです。採算というのは良くも悪くも全てリーダーの意思と行動のあらわれなのです。 

例えば年度初めに年間の経営目標は掲げたにもかかわらず、二ヶ月もたたないうちに計画を大幅に修正するような経営者、また経営幹部は、決して経営集団を率いるリーダーにはなれません。仮に、市場の変化や部下からの報告を客観的に見たときに、当初立てた目標が達成できそうにないということがわかったのなら、他に手立ては無いのか、挽回策はないのかを必死で考えるのがリーダーの役割なのです。 

経営状況は刻々と変わっていきます。変わっていく中でも少しでも掲げた目標に近づくよう、最後まで諦めずに舵取りをしていくというのが、経営者の仕事です。

将来の危機の芽を未然に摘み取る

経営者としての役割を果たすためにも、経営数字をリアルタイムに把握できるような、精緻な管理会計の仕組みを構築していく必要があります。 

大きく肥大化した組織になればなるほど、経営実態や無駄がわかりにくくなり、必要な経営改善を手が打てず、また誤った舵取りをしてしまうことで、せっかく成長させた企業を衰退させてしまう例が後を絶たないのです。 

表面上は成長発展を続け、繁栄を続けているように見えていても、実はその影に衰退の原因が隠れている場合が少なくありません。 

年間の経営目標の数字が日々の細かい数字の積み上げであると同じように、企業グループ全体はグループを構成する大小様々な関連会社、事業部門の実績数字の積み上げです。現在は小さな欠陥で短期的には会社全体の業績に影響を及ぼさないような問題でも、そのまま放置すれば、将来的には会社全体を蝕み、取り返しのつかない状況を招きかねません。 

連結ベースの決算では健康そうに見えていても、非常に素晴らしい利益を出しているように見えても、世界各地にある関連会社を個別に細かく見ていけば、どこかにがん細胞が発生しているのではないか。そうした小さな結果を見逃してしまうと、やがて大火の元となり、本体そのものもおかしくなってしまうかもしれません。 

どんな小さな部分であろうとも、健全でなければなりません。あらゆる部門が素晴らしく健康でなければなりません。 

リーダーは組織に生命を吹き込む

組織とは本来、意識や生命を持っておりません。その無生物の企業体に対して、経営者の意識、または生命を吹き込むことによって、あたかも生物のように生き生きと動き出します。 

社長が仕事が終わり、会社の組織の頭脳である社長が、個人に戻りますと、会社組織も無生物となります。ですから、自分自身のことを犠牲にしてでも、会社のことに常に意識を働かすことがトップの義務なのです。 

私的な生活、家族との生活、子供の学校行事等も犠牲にしなければならないことが多々あります。 

経営者とは大きな愛に身を捧げる人

リーダーの無私の姿勢こそが、従業員をして“この人についていこう”“この人の為なら一生懸命働こう”と思わせるのです。筆舌に尽くしがたいほどの苦労しながらも、必死の努力を払って従業員を守り、会社を守り、ひいては社会の発展にさえ貢献できることこそ、他の何にも代えがたい経営者の勲章です。 

自分個人だけを守る、あるいは自分の家族だけを守るという“小さな愛”ではなく、多くの仲間を守り、幸福にする、ひいては社会に貢献するという“大きな愛”、その大きな愛に身を捧げる人生とは、やりがいのある幸福な人生だと思います。