盛和塾 読後感想文 第十七号

ありのままの自分

人間として成長していく為には1.自分自身を客観的にみる素直さを持ち、2.過去の痛い経験から学ぼうとする謙虚な気持ち/心を持つようにと塾長は述べています。こういうことを一生懸命努力していくことが必要と、塾長は多分塾長自らの経験に基づいて伝えています。

利己の為ではなく、社会の為に利潤を追求する

資本主義社会が勃興しはじめた時代、プロテスタントの社会が生まれた時、日常生活は質素にし、労働を尊び、労働で得た利益は社会の発展の為に生かさなければならないという社会規範があった。“世のため”  “人のため” に使う利潤が追求されたと塾長は述べています。

塾長の真摯な姿、毎日努力をする姿、毎日反省する姿、本を読み学ぶ姿勢には感服いたします。仏教のみならず。キリスト教にも興味を持ち、学ぼうとする姿勢は、私にはまだまだ足りないと思います。

1.京セラフィロソフィー

自己中心的な発想に基づいて行動したり、謙虚さを忘れた尊大な態度をとったりし、正しい判断ができないことのない様に “人間として何が正しいか。” を追い求めなければならない。努力には限度がない。限度がない努力は驚くような偉大なことを達成させるものである。

2.人生方程式

人生・仕事の結果=考え方x熱意x能力という人生方程式を塾長は考えられた。考え方にはマイナス・プラスがあり、マイナス (怒り、嫉妬、恨み、不平不満) になると、その人の人生や仕事はマイナスとなる。熱意があるが能力が不足していても、考えがプラスであれば、素晴らしい結果を残すことができます、と塾長は言われます。

3.経営の原点12ヶ条 

・ 事業の目的・意義を明確にする

・ 目標を明確に立てる。

・ 強烈な願望を心に抱く 

・ 誰にも負けない努力をする

・ 売り上げを最大限に経費を最小限に

・ 値決めは経営なり

・ 経営は意志で決まる

・ 激しい闘魂を持つ

・ 真の勇気を持つ

・ 常に創造的な仕事をする

・ 思いやりの心で誠実に

・ 常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて誠実に

毎日、経営の原点12ヶ条を唱和し、絶えず、自分に言い聞かせるようにすべきだと考えています。毎朝の朝礼の機の唱和を従業員全員でしていますが、唱和の声を聞いていますと人によっては唱和していないことが時々あります。各項目について、自分の言葉で、自分の意見を毎朝1項目づつ、発表するように工夫をしようと思います。自分の言葉で、説明できるようになれば、毎日の仕事も変わっていくと考えています。

経営の原点12ヶ条の中でも “目標を明確にたてる” は一番重要と考えています。全員参加をどうするかが最大の課題です。

人の心を抜きにして組織はなりたたない

技術的に優れているだけでは、本当に強い会社にはなれない。技術を持つと同時に人の心という何にも代え難い人間関係の絆が強い会社を作る。技術と人間関係を合わせた総合力が強いから、強くなると塾長は延べています。

アメーバ経営管理システムによって厳しい業務管理をしていたとしても、その目的とする処は、各アメーバの中の従業員やアメーバグループの協力を促進することが目的であり、業務評価を給与やボーナスの査定にするようなことはしません、と塾長は京セラの経験を述べています。周りの誰かが優遇されれば、嫉妬心や、やっかみといったマイナスの考えが起きるのは、人間の気持ち、と述べられていますが、私も同感です。

経営者の判断が間違うと会社で働いてくれている従業員の人間関係が崩れてしまうと思います。経営管理システムのみならず、経営者の発する言葉も非常に大事だと思います。

人を動かすのは、業績を達成した従業員やグループに対する同僚からの賛辞、感謝の気持ち、家族のような人間関係だと思います。

人心掌握に要諦はない 自ら飛び込む熱意こそが人を動かす

従業員と食事をしたり、お酒を飲んだりして、盛和塾で学んでいることを話をしています。その日に気付いたことを朝礼で1~2分話をする、毎週の食事会や、毎週の “きづき” 等を通じて従業員との意見交換に努めています。

しかし、本当の人心掌握は仕事を共にする、協働することだと思っています。例えば、 “DO IT RIGHT AWAY” という仕事の原則とか “BEING PERFECT” の意味を仕事の中で話しあう。従業員のした仕事をレビューする中で盛和塾で学んだ経営の原点12ヶ条をどう実践しているのか、従業員と話し合うことが本来の人心掌握の方法であると思います。

人心掌握の為には現場主義に徹底することと理解しています。

真面目な人間性と忠誠心のある人を大切に

塾長は “その人の気持ちがどうかということを一番に考えた”  “その人が誠実で会社のために一生懸命働こうと気持ちを持っていれば、大事にしようと考えたのです” と述べられています。

“人は石垣、人は城” 石垣には大きな石、その間に多くの小さな石があり、石の組み合わせによって堅牢な石垣ができている。会社も同じと塾長は延べています。

ロイヤルティーを持ち、一生懸命努力してくれる従業員は会社にとっていつかすばらしい財産になります。そうした人は、やがて力を発揮するものです、と京セラでの自らの体験を塾長は延べています。

アメリカの一流大学出身者を従業員として雇うことを真剣に考えました。人生・仕事の結果=考え方x熱意x能力の中の能力だけを考えていた為でした。これが大きな間違いであることが解るのに20年以上の年月が必要でした。盛和塾の存在を知らなかったのです。盛和塾のメンバー質の高い人間・人との交流がなかったからでした。